困ったときの川口おじ
予定では、、、
昨日、還元の本焼きがあがって、今日は上絵付けを焼く、つもりだったのですが。
1180℃以上温度が上がったとこで、電熱線が切れてしまいました。

またかぁ…修理しないと。
昨日はまだ窯が熱いから何もできず、なにげに久しぶりに川口おじをたずねる事に。

みう太郎も久しぶり〜

目付きがおじちゃんに似てきたんじゃない!?


おじちゃんの最近の事といえば
近所の奥様から「指輪が抜けなくなった」と呼ばれて、指輪を切断する工具を作って救出したり。
「うなぎを取るための道具は無いか?」とか「椎茸ない?」とか訪ねてくるおじちゃんが来たり。
「庭の木を全部切ってほしい」と頼まれて切りに行ったり。

何屋さんと思われているのか…このあたりの人は困ったら「川口さんとこ行けば何とかなる」と思っているところがある。かくいう私も全く同感なのですが。


そんな話を聞きながら、おじちゃんお得意の「オリジナル品」が目につきました。

炭火コンロ兼・薪ストーブ(?)

これでご飯も炊くし、お茶も沸かす。
煙は胴体(多分、業務用の鍋)の横に取り付けた煙突(多分、ボイラー用)から抜けるので部屋の中は煙たくなりません。

私は「便利やね〜」といいながら。
この要領で、何か断熱材で分厚くしたら、、
還元焼きの窯って出来るんじゃないかな!?
と考えはじめました。


青白磁にはまっていて、還元で焼く事が多くなっている今日この頃。
無理やり電気窯を改良してバーナーを入れて還元焼きをやっている事で、電熱線に負担がかかり修理をする周期が早くなっているのです。
それなら還元焼き用に電気以外の窯を作ってみるのもいいかも??
もちろん、川口おじのお力添えをいただかなくてはどうにもならないのですが。

おじちゃんが言うには、素焼きまでの窯ならともかく、、簡単ではないぞ。
との事ですが。
今月のencreのファッションショーが終わったら窯作りを模索してみようかと思いました。





川口スピリット
今日はちょっと用事があり川口おじのところへ行って来ました。
変わり者のこのおじちゃん。
久しぶりに会うと何かと新しい事をやってます、、、さて今日は。

「今年は柿が沢山成ってなぁ!!」←自慢げ
「ただカラスがすごいんよ。カラスに食われてたまるかと思ってな!」←なんだか楽しげ
「3日かかって撃退兵器を作った!」←すごく楽しげ


これがカラス撃退兵器。

なんというか、まぁパチンコ銃なんです。大掛かりな。
手前の覗き穴で約20m間隔ごとに狙う位置を調節出来るとか。
拡大鏡までついています。
パチンコ玉をセットしたら、銃を撃つような感じでトリガーを引く仕掛け。
その細々したいろんな部品は自分で鉄棒や鉄板を加工して作ってあります。
威力もハンパないです。
実戦ではカラスがボトリと落ちるとか…(*_*;こぇー

「本業(陶器作り)そっちのけで今はカラスと戦ってるんよ」
と。後ろめたさよりもなんだか誇らしげな川口おじ。
うん、陶器を作れる人はいっぱいいるけれど、ソレを作れる人は他にはいないですよね!

かくして私は、川口おじはこうでなくちゃ!と思うにいたったのでした。
そして守りぬいた柿、
なんだか、スーパーに並んでいるものに比べるとワイルドです。



親戚や近所に配ったり、それを忘れて腐られてしまったり…
柿を食べる事とか、まして利益を得るとか、そういうことじゃないんだ…
今日も全力で自然に立ち向かうだけ、それが川口おじスピリット。







川口おじとマック

今日思い出した、ずっと前の出来事。
川口おじが「一度もマックを食べたことがない」と言っていたので買って行った事がありました。

ハンバーガーとポテト、それからチキンナゲットのセット。
川口おじは他の何にも目をくれず、真っ先にチキンナゲットを手に取り不思議そうに眺めはじめた。
「なんだ、肉か?・・・??」
ぶつぶつひとりごとを言いながら裏返したり、
6つ並べて見比べたり…
「チキン?っていったら、鳥か!
 ・・・鳥のどの部分だ!!?」
あげく、一口かじってその断面を顕微鏡のレンズで見はじめる始末。

「そんなの普通気にせんから! それより早く食べないと冷めるよ」
私は可笑しくてたまらなかった。

川口おじはひと通りの研究結果をまとめて、ようやく食べ始めた。
結果的には、鶏肉のクズを食品糊で固めたものだから、こんな形で、こんな断面なのだ、とかそういう見解で。

初めて食べるファーストフードは川口おじにとって未知との遭遇!
うさぎや虫まで食べるあの川口おじが、あんなに恐る恐る食べるなんて、私にとってはただただ面白い来事だった。


でも。
あの日私が笑って言った「普通」ってなんだったんだろう。
だって、テレビでもおいしいよって言ってるから。
だって、売ってあるから。
だって、みんな食べてるから。
本当は私だってちゃんと、あれは普通の鶏肉ではない事は知っているけど…でもだって…


川口おじは、自分でさばいた本物の鶏肉を知っているから、あの偽物に強い違和感を持ったんだ。
不自然な人工物。
普通にみんなが食べている物だとわかっていても、本当に口にして良い物なのか、周りに流されずに自分で判断出来る事、人として本当に「普通」なのはおじちゃんの方だった。


原子力発電だってそうだったんだと思う。
もともとは存在しなかった、不自然な力。
でもクリーンエネルギーだって、正しく使えば安全だって…。
だってそうやってテレビで言ってたから
でも本当は?
ちゃんとどこかで危険なものだと分かっていたのに、、
特に興味も持とうとせず、なんとなくまあ大丈夫なんでしょ。と疑問さえ持たなかった。

その本質が、うっかりチラリと姿を表した時。
なんの予備知識も準備もない私はただビックリして、本とか読んで少しの知識を得て、それでさらに怖くて怖くて・・・
またテレビで言っている
「大丈夫です」「ただちに影響はでません」
に惑わされそうになる。

ちゃんと自分で調べて、自分で考えて、どう身を振るのかを自分で決断しなくちゃ!
この世界には「普通」「当たり前」で隠された、ホントはそうじゃない物ってあとどのくらいあるんだろう。
私は何か起きてしまう前に気がつく事ができるのかな。





川口おじの生活
川口おじの生活は基本自給自足。
農地に建てた家に住んでいるので水道は引けないらしく、週1くらい水汲みに行く。
この家も自分で作った家。
米は二期作で作る。
野菜も作る。

お金も稼ぐ。
陶器を売ったり、学校に教えに行ったり。
機械を修理したり。
それで魚やお肉は買ってくるわけですが。

一度は、ネコが捕まえてきたうさぎを取り上げて食べてしまったらしい。。。
おじちゃんが言うには
「猟銃で打ったらそんなにはウマくない。ネコが捕ってきたのが最高だ」
らしい。

おじちゃんは、例えば地球で最後の一人になっても生きていけると思う。。


こんなおじちゃんも、携帯電話は持っている。
でも電話帳機能は分かっていないらしい。
着信相手が誰なのか、判断材料は声。
ここでもやっぱり野生的なおじちゃんなのでした。

川口おじとネコ
 川口おじはネコと暮らしてる。
白ネコ「みう太郎」は・・・

メスねこ。。






私のおじちゃん
突然ですが。私のおじちゃんの話。
川口おじは、近くに住んでる遠い親戚。
今の私の制作活動を始めるのに一番力をくれた人です。

川口おじの本業は陶芸家。
ちゃんと「陶芸泉窯・川口国男」って名刺を持ってるから。
でも、その他に、農家で、木工屋さんで、きこりさんで、電気機械関係の修理屋さん。


チラシ紙を燃やした灰で釉薬を作ったり、
二期作で古代米を作ったり、
カラスを捕まえてハクセイを作ろうとしてみたり、
機械の廃材をつかって全く新しい何らかの道具を作ったり…
まぁ、とにかく何とは限らず作り続けている人。
(カラスのハクセイは試した結果失敗したみたいだけど。)


おじちゃんの教え。
人と違うモノを作るには人と違う道具をもつ事。
誰でも使える「売り物」ではなく、自分にしか使えない道具を作ること。

もちろん技術や、アイディア・センスなんかも必要なんだけれど。


私はおじちゃんの教えを受けて、この陶器アクセサリー作りを始めよう、と志した時、アクセサリーそのものを作る事より先に金属加工を学び溶接の技術の基礎を習得したのでした。


ステンレスの棒(というか、自転車のタイヤのスポーク)を焼いて叩いて、研磨して作った彫刻刀や、今使っている窯も、ステンレスの一枚板から切って叩いて溶接して、断熱材も川口おじお得意の工場の廃材から使用して作った手作り。
ちゃんと1200度以上温度が上がるし、途中改良(←改造かな)をして還元焼成まで出来る窯になり、作品にもバリエーションが増えました。
今までずっと、この頃作った道具と一緒に制作をしています。



おじちゃんが教えてくれる事はいつもとても大きいし、面白い。
時々この川口おじの紹介をしていきたいなーと思って、新たにカテゴリーに加えてみました♪